整形外科医が書いた正しいカイロプラクティック(竹谷内宏明)(1/2)~原理編~

こんにちは!

 

さて、今回ご紹介する書籍はこちら!↓↓

ジャジャン♫

タイトル:整形外科医が書いた正しいカイロプラクティック

著者:竹谷内 宏明(たけやち ひろあき)

出版社:五月書房

その他情報:2004年8月28日 初版第1刷

 

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※写真は内容とは関係ありません 

 

本書の概要 

著者の竹谷内先生は整形外科医でありながら、
米国イリノイ州 ナショナルカイロプラクティック大学を卒業しており、
カイロプラクター(Doctor of Chiropractic: DC)でもあります。

 

本書は、医師が書いているということもあって、
医学の問題点を挙げつつ、
カイロプラクティックの有用性についてフォーカスしています。

一方で、カイロプラクティックで治療できない症状については
医者にかかるべきであることを説明し、決して万能ではない、
という指摘もしています。

客観的に、公正な目線で書かれている書籍です。

 

 本書は
カイロプラクティックに行ってみたいけど、少し不安」
「なんかあれでしょ?怪しいやつでしょ?」
カイロプラクティックについて網羅的に知りたい!」
という方々が手に取っていただければ、楽しんでいただけるのではかと思います!

非常におすすめですので、興味がある方は、ぜひご一読ください!

 

沢山の内容が盛り込まれていて、全部は紹介しきれないのですが、
要点のみご紹介していきたいと思います!

今回は2回に分けて記事にしていきます!

 

 

カイロプラクティックの根本原理

まずは、カイロプラクティックとはなにか?
というところから整理していきましょう!

本書では、カイロプラクティックについて、以下のように説明されていますので、引用してみましょう。

分かりやすいように一部赤字に編集しています。

 (前略)現代医学は「病気は必ず細胞の病変としてとらえることができる」という細胞遺伝学を原理にしています。

 これらに対して、カイロプラクティックは「背骨を中心軸とする人体の構造はゆがみやすく、ゆがむとまっ先に神経系のはたらきが不正常になる。そこから派生してさまざまな症状が現れる。また、その逆に神経系のはたらきが不正常なために背骨をゆがめてしまうことがある」という原理からスタートします。

  背骨を中心軸とする人体の立体構造のゆがみは、神経系のはたらきに影響するばかりでなく、筋肉の緊張度にも不正常な影響を同時にもたらします。カイロプラクティックでは、このように骨格・神経・筋肉の三つに同時的に不正常状態が生じることを「サブラクレーション」と名づけています。

 従って、カイロプラクティックは「多くの病気・不調の出発点にサブラクセーションがある」と見ます。逆にサブラクセーションを見いだせない症状があるとすれば、それはカイロプラクティックの治療対象となりません。

 

要約すると、
「背骨のゆがみにより、神経・筋肉の不調が生じる。
それを正すのがカイロプラクティックである。」
ということです。

 

本書には、カイロプラクティック歴史や考え方についても深く記述されていますので、
もっと詳しく知りたい方は是非手に取って読んでみてください。

 

文末の「逆にサブラクセーションを見いだせない症状があるとすれば、それはカイロプラクティックの治療対象となりません。」の部分からは、
著者が医師であり、カイロプラクティックの限界を理解して治療をしていることが分かります

 

 

 Q カイロプラクティックは万病に効きますか?

著者は文末のQ&Aでも、次のように解答しており、

カイロプラクティックで治療できること、できないことを正確に区別しています。

Q カイロプラクティックは万病に効きますか?

A 最近は減りましたが、難病・奇病に効くという誇大広告には困ったものです。もちろんカイロプラクティックにも限界があり、私たちは適応と禁忌の区別を常に指導しています。

 カイロプラクティックの得意分野は、何といっても筋肉骨格系を中心とする腰痛、背部痛、頭痛、むち打ち症、肩腕、股関節、膝などの疾病です。その他自律神経失調症、内臓機能低下、生理痛、冷え性、などにも効果があります。整形外科とは違い外科的なことは扱いません。また、癌、細菌性の病気、伝染病などはカイロプラクティックの禁忌です。私たちが推薦するオフィスには適切な教育を受け、カイロプラクティックの適応と禁忌を判断できる先生がいます。

 

やはり、一般的に思い浮かべるような、骨格・関節に関わる不調が、カイロプラクティックの守備範囲ということですね。

例えば、風邪の治療でカイロプラクティックを訪れてはいけません<(_ _)>

 

 

整体治療との混同は困る

整体治療についても言及しています。

日本には各種各様の整体治療(術)があって、時には神がかり的・天才的治療を「行っていた」あるいは「行っている」ようですが、「一代限りの術である」と私は見ています。二代目以降になると 亜流・支流・分流が生まれています。家元制度のようになっていく集団もあるようです。

 この事実は、病気の捉え方や直し方に、あいまいで不安定な要素を、非常に多く含んでいることを意味しています。

  多くは、掘り下げた治療論を欠落させ、直観に頼る「術」に終始しているようで、こういう治療術は当たり・外れの多いものになるはずです。当たった人はその術者の信奉者・ファンになるのは自然なこととしても、これでは広く多くの人々を病から救えないのは明らかです。

 「術」の領域からは、時として驚くような発見・示唆がありますから、私はこれらの方々の治療活動を全否定することはしませんが、カイロプラクティックとの混同だけは絶対に困ります。カイロプラクティックは「大学教育」で教える専門職なのです。

 

日本で見られる整体とカイロプラクティックは全くの別物、ということですね。

 

また、医師・歯科医師と並び、自ら人に診断・治療ができる職業として、
柔道整復師*1がありますが、こちらもカイロプラクティックとは全く異なるものです。

 

 

もう一つの困った問題

整体治療との混同も問題ですが、まだ他にも課題はあります。

 関連して、カイロプラクティック分野には、もう一つの困った問題があります。それは”自称カイロ”が横行しているという点です。

 世界を見渡すと、カイロプラクティックの治療論は、2004年現在で34の国や地域で法的に認可され、教える大学も36校にのぼっています。ところが日本は、第二次世界大戦後のいくつかの事情、および整形外科学会の理不尽な抵抗もあって、政府が法律上の認可を下さぬまま今日に至っています。

 このために、カイロプラクティックについて厳格な教育を受けていない方々が、勝手にカイロプラクティックの看板を掲げることになってしまいました。4千人から5千人いると推定されます。この方々が悪いのではんく、行政と医学界が世界の動向を見失っている点が問題です。

 カイロプラクティックの厳密な治療論点治療技術をマスターした人が、カイロプラクターの有資格者になるのですが、これについては国際基準があります。日本では、その開業者に対して「日本カイロプラクターズ協会」(JAC)が「認定証」を発行しています。(後略)

 

このように、日本ではカイロプラクティックが法制化されていないがために、
誰でもカイロプラクターを名乗ることができてしまいます。

自称カイロプラクターの治療を受けてしまうと、
カイロプラクティックの治療対象でない場合でも通院してしまうことになってしまいます。
そうすると、いつまでも症状がよくならない、余計に悪化した、
というような事態になりかねませんので、注意が必要です。

 

これからカイロプラクティックを受けてみたい、という方は、JACが認定証を発行しているカイロプラクターにかかると良いですね。*2

  

 

続きは次回

長くなりますので、続きは次回!

  

本日もお読みいただきありがとうございました!\(^o^)/

 

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